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作品うp用ブログ。 油彩・立体がメイン。美術に関するあれこれも書いていく。twitter⇒http://twitter.com/2501kai
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どちらも国立新美術館で開催中。

まずセザンヌ展の方から。
 いやあ混んでますね・・・小母様方がたくさんいらしていてまあ・・・。ちゃんと見るなら開館直後など早めに行ったほうがいいです。昼、しかも休日に行くものではないです。
 まあそれはともかく、今回セザンヌ展を見るに当たって、気にしていた事が1つありまして・・・今まで私は、恥ずかしながらセザンヌのどこが凄いのだか全くわからなかったのですね。実物を見る機会もなかったと言えばそうなのですが、今回折角まとめて現物を見られるので、それがわかるといいなあと思いながら見ました。
 あの画家、やっぱ凄いですね。
今では印象派だの抽象画なんてのはあって当たり前みたいなところがありますが、当時の時代背景と併せて考えると、まず印象派が出てきたこと事態がもう衝撃ですよね。しかしそこから更に発展し、セザンヌは自然の風景をきっかけにして色彩と形と構成、といった要素を使って純粋に絵を描く事を目指した・・・いや、キャンバスの上に絵の具を置くという行為から生まれる美を発見しようとした、と言った方が正しいでしょうか?まとめてああいった場で見ると、伝統的な絵画→印象派→セザンヌの真骨頂というように絵が推移して行ったのがよくわかります。ああ、こうやって近代の絵画が出てくるための橋渡しをしたのね、と。
 まあともかく、色彩と構成の妙とでも言うべき絵のオンパレード。大々的に広告されてる「りんごとオレンジ」のまあなんと美しいことか・・・色が本当に綺麗なんですが、印刷物で見るとまっっったくわかりませんね。つくづく、美術は実物を見なければ何もわからないと実感した瞬間でした。

お次はエルミタージュ美術館展。
こちらは何故か結構空いてました、まだ会期が十分にある事も原因でしょうけど・・・セザンヌ人気なんだなぁ・・。
 展覧会は所蔵作品を時代別に区分して見せるやり方でした。ルネサンスから20世紀美術までをカバーしています。個人的には、ルネサンス→バロック→ロココ→新古典主義、の流れが特に面白いですね。大人しく美しいルネサンスから、勢いのあるダイナミックな表現がしたい!とバロックになり、ちょっと味付けが濃すぎだから華やかな甘いものがいい!とロココへ、しかしちょっとやりすぎた感があってくどいから清楚なのがいいよね!と移ろっていったのがよくわかります。そこから、やっぱりダイナミックな強い表現がしたい!というロマン派が現れ、それが発展して印象派、乗り越えた先のナビ派、そこから更に発展したフォービズムやキュビスム、と見ていくことができました。
 また、この展示では見たかった絵が結構あって嬉しかったです。ベルナルディーノ・ルイーニ「聖カタリナ」、オラース・ヴェルネ「死の天使」、ジュール・ルフェーヴル「洞窟のマグダラのマリア」、これらの絵は女性が美しい!見惚れます。レオン・ボナ「アカバの族長達(アラビア・ペトラエア)」、ピエール・ボナール「早春(小さなファウヌスのいる光景)」、アンドレ・ドラン「港」は面白い表現だなあと感心してました。マティスの「赤い部屋」は流石というほかありません。タペストリーにしたい。
しかしセザンヌ展と一緒に見ると疲労感が凄いです。時間に余裕があるならそれぞれ別の日に見に行くべき。

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