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作品うp用ブログ。 油彩・立体がメイン。美術に関するあれこれも書いていく。twitter⇒http://twitter.com/2501kai
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ご無沙汰しております。
多忙ではありましたが、作品も徐々に仕上がってきています。
最近はクラシックを聴きはじめていて、特にオペラを聴くようになりました。その感想も後日書こうと思っています。ルサルカ、ばらの騎士、ローエングリンに続いて、パルジファルを見ました。とても刺激的です。

では、フランシス・ベーコン展の感想です。


フランシス・ベーコン展は肉を強く意識させる構成でした。最後に舞踏家の映像を持ってきて、再び会場を回遊できる構造が効いていると思いました。明らかに一周目と二週目では見る意識が変わります。
展示ケース。動物園。病棟。ベーコンの絵から受けたイメージはそんな感じでした。ガラスと額によって、鑑賞者は絵の中に入り込めない。隔たった別世界ではあるが、ガラスケースや檻の中に居る異形の身体は自分の映しかもしれないと感じられます。言うなれば、生きる姿を見せる展示ケース。向こうの身体達からしたら、こちらは皆マネキンみたいな味気ないものかもしれない。それほど今の自分は、身体に対する意識が薄れていることを認識させられました。
ゲーム、サイレントヒルの元ネタの一つだと感じられる絵もちらほら。知らない方がいたらごめんなさい。怪物じみた姿になってはいるが、あれは人間。理性とか精神とか言う前にまず肉の塊としての、動く肉としての、動物としての人間がいる。そんなメッセージ性を感じました。
個人的に驚いたのは、ベーコンの絵はかなり絵の具が薄いこと。実物を見るのはこれが初めてだったのですが、やはり写真でそのあたりは伝えきれないものですね。絵の具が薄くても全くその存在感を薄めてはいない、その迫力は本当に見事。きっと厚塗りにする必要なんてないんでしょう。とはいえ、ゴッホへのオマージュ作品を描いていたり、絵の具を直に叩きつけていたりと、描き方をかなり研究していたこともしっかりと読み取れます。キャプションは非常にわかりやすく、展覧会のコンセプトがしっかりと伝わる展示構成と合わせて、学芸員さん達の気合が垣間見えました。
 

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