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作品うp用ブログ。 油彩・立体がメイン。美術に関するあれこれも書いていく。twitter⇒http://twitter.com/2501kai
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私の描いた卒業制作「人喰い」が、ファッションブランド「taRo」とコラボしてTシャツになりました!本日発売です!
今回は「切り裂いた心臓のロースト、赤ワインソース」が商品化。今後は他の作品も毎シーズンごとに発表していく予定です。
ラインナップは
 メンズ:ホワイトL,M  ブラックM,L
 レディース:ホワイトM オートミールM
 パンツ
の計7着となります。
生地や商品タグなど、taRoのこだわりが垣間見える良質な一品です。是非この夏のアイテムに加えてみてくださいね!
 
taRo 公式HP→http://taro-tech.com/#!/
Blog→http://tarotech.blog.fc2.com/blog-entry-97.html
携帯から見ると重いみたいなので、見られない方はこちらから。ネットショップに直に飛べます→ https://taroshop.stores.jp/#!/ 

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見ていてちょっと気になったので考察することにします。
最後まで完全にネタバレしているので見る人は注意してください。



気になった点
 ・オフェリアの不可解な行動の意味(地下の王国にいけるのに弟を渡さなかったなど)
 ・大蛙に向かって「恥ずかしくない?」発言。蛙だから当然虫は食べるし泥の中にいることも不自然ではない当たり前のことで、オフェリアがそれを知らないはずはないだが・・
 ・マンゴラドラのおまじないを見つけた時の義父の異様なまでの怒り方
 ・ラスト、王と妃=父と母であるということはオフェリアのファンタジー描写にはオフェリア自身の中で意味がある
 ・ということは出てくる試練や怪物には意味がある
 ・現実面は勿論バットエンドだが、ファンタジー面ではハッピーエンドにされているのは悲壮感を強調する為だけか?


*主にファンタジー描写の考察になります

月の女神:母性・守護などの象徴
パン:山、森、大地と本人が言っているが、どれも母性や無意識の象徴であり、迷宮の守護者でオフェリアの僕ということはオフェリアの内的な成長を助ける案内人。

第1の試練:蛙の腹にある鍵(枯らした木を蘇らせる為に魔法の石を口の中に放り込め)
大蛙がイチジクの木の成長を阻む
・イチジクの木は花を咲かせずに実をつけるように見える。豊かさの象徴。しかし本では蛙を倒すとイチジクが花をつけると書いてある。

「恥ずかしくない?泥の中に棲み、虫なんか食べて。木が死にそうなのに太ってるなんて」
・グリム童話『カエルの王様』の深層心理学的解釈では、カエルは低次元の心理的発達段階の象徴。この意味でカエルの夢は、理性や自制心などが十分に発達する前の本能ともいえる心の領域を示している。またこの領域の活動が活発になることは成熟した大人の心理状態からみれば心理的退行を意味するため、カエルの夢は夢見手がストレスへの対処に主に退行を用いる傾向を暗示している可能性もある。
カエルはの中を好む生物だが、泥は象徴学的には創造物が生まれる根源的な場所を意味します。
そのためカエル(特に泥の中のカエル)の夢は、夢見手の中の潜在的な創造性の象徴と考えられる。
・オフェリアは母親に「絵本を読む年でもないでしょうに」などと冒頭で呆れられていて、辛く苦しい現実から豊かな想像力で逃避していることは明らか。しかし本来オフェリアはメルセデスが反乱軍であることを見抜き、現実を見据える力を持った非常に聡い少女である。
・ということは、木(現実に存在するもの・オフェリア自身)が枯れるのを無視して棲み付く泥の中の太った蛙(無意識下で膨れ上がった退行している自分・幼稚な創造性・本能のまま動く貪欲で下等な獣)を石(意思という解釈はさすがに違うか・・)によって退治し黄金の鍵を手に入れた。いつまでも子供のように本能のまま行動していては恥ずかしいという自覚が芽生えた?

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本を開くと血のような染み⇒卵巣と子宮の形。染みが広がっていく⇒母親が腹部から出血。「私は子供なんて生まない」:自分は女であるという最も酷な現実に恐怖する。
マンゴラドラ(人間のなりそこない)をミルクに浸して血を垂らしたものをベッドの下に忍ばせる、快癒のおまじないを教わる。
・マンゴラドラは根に数種のアルカロイドを含む。 麻薬効果を持ち、古くは鎮痛薬、鎮静剤、瀉下薬(下剤・便秘薬)として使用されたが、毒性が強く、幻覚、幻聴、嘔吐、瞳孔拡大を伴い、場合によっては死に至るため現在薬用にされることはほとんどない。人のように動き引き抜くと悲鳴を上げて、まともに聞いた人間は発狂して死んでしまうという伝説がある。 どうやら一般的な知識はここではあまり関係ない気がする・・。

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第2の試練:妖精の導くままに(人の形をした者は人間ではない、部屋の中のものは食べたり飲んだりしてはいけない、制限時間つき、結果的には短剣を取ってくることが試練となっていた)
人喰いの怪物は頭部に鼻と口しかなく、両目は最初は皿の上に。目覚めると手のひらに目玉を入れる。
両目が皿の上ということは、オフェリアに「自分の行動が知覚できていない」と思わせている。剣を取ったり音を立てても反応しなかった事がオフェリアの油断を増長させた。
長い爪が特徴的だが、目が手のひらにあっては攻撃に使えないのでは・・。人喰いの割には痩せていて皮だけである。
3つの扉のうち鍵と合うのは1つだけ。中には短剣が。
葡萄2粒だけならとオフェリアは口をつけてしまい、眠っている怪物を目覚めさせるが、辛くも逃げ出す(蛙の時と違って倒していない)。
・前述したように怪物が何の反応もなく目玉もないことでオフェリアは完全に油断し、怪物は眠っているのだから気付かれなければ食べても問題はないと判断したのだと思われる。

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母親にこっそりとおまじないを施す。この時マンゴラドラは赤ん坊に似た、母親を求めるような動きをするが、これを見てオフェリアは顔を顰めている。
母親の出血騒動があってオフェリアは女性性に対する恐れを抱き、赤ん坊に対して嫌悪感すら抱いたのかもしれない
第2の試練でオフェリアが怪物の食べ物に手を付けたことがパンに発覚し「王国へは戻れない、魂は永遠に人間界に留まり続け、人間のように老いて死ぬ、思い出が薄れ我々のことを忘れ去ってしまう。二度と会わないだろう」と言われる。
・ここでオフェリアはパンに事故だと主張するが、妖精の耳打ちでパンはその主張が嘘だとはっきりわかったはず。この嘘は非常に稚拙だ。おそらくパンが激昂したのは禁を破ったことに加えてオフェリアがつまらない嘘をついたこと(しかもオフェリアは第2の試練終了後に罪悪感を感じているような様子はないことから、最初から事故だと言えば許してもらえるという腹があったのだろう)であると考えられる。→第2の試練は知られなければ大丈夫という安易な判断で自らを危機に晒すことへの戒め?ただ短剣を取ってくればいいというものではなく、妖精(理性)の導きを無視して行動したのがいけなかった。それによって妖精が1匹食われてしまったのを見殺しにし、自らの過失と認めようとせずにお粗末な嘘で誤魔化そうとしたことへの罰?
・「人間のように老いて死ぬ」というセリフに現実世界での軍vs反乱軍の戦いを連想したのは私だけか?
マンゴラドラの反応がなくなることを気にするオフィリア
・このシーンはマンゴラドラ=母親の中の胎児を連想させるものなのかと思ったが、その後の、母親のおまじないが義父と母親によって壊される→マンゴラドラは暖炉の火の中で悲鳴を上げて動かなくなる→母親は男児を出産するが産後の肥立ちが悪くなり死亡という流れからいくと死亡するのは母親ではなく赤ん坊でもよかったはず。そしてマンゴラドラに乳と自分の血(母乳は母の血液)を与えるということはマンゴラドラに関連する出来事はオフェリアによる擬似的な育児体験と考えられる。魔法などおよそ信じていそうもない義父が、たかだかオフェリアがミルクに漬けた根っこを妻のベットの下に置いていた程度のことであそこまで激昂したり、強引に根っこを暖炉に放るのは不可解だったが、あそこでオフェリアが擬似的な子供(マンゴラドラ)を他者(父性:暴力)に奪われるという体験をすることで母親の身を案じるその裏に子を奪われる母の痛みを体験していたと考えると流れからして多少納得がいく。
オフェリアは何もかも嫌になってメルセデスと共に反乱軍の元へ逃げ出そうとするが見つかって軟禁される。
弟を放り出して自分だけ助かればいいという、ある意味第2の試練での出来事をそのまま繰り返しているように見えなくもない行動だ。勿論上手くいくはずもない。オフェリアはおそらくここで反省し、これが第3の試練に繋がってくる。
「あなたにチャンスを」とパンが再び現れる。何があっても質問せず言うとおりにするかと問われ、オフェリアは頷く。

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第3の試練:無垢なる者の為に血を流せ(弟を傷つけてその血を数滴垂らせという指示を拒否)
見つかれば父親に殺されるかもしれないリスクを負い、待っていればメルセデスが迎えに来てくれて助かったかもしれない可能性をあえて無視しての行動。また、弟を僅かにでも傷つけることを(たとえ地底の王国への扉が開いて助かるかもしれないにも関わらず)拒否。
結果的にオフェリアは義父に見つかって射殺されるが、結果的に弟を反乱軍の軍への攻撃から安全な場所へ退避させ、メルセデスに保護してもらうことに成功している。
生まれてくる時に母を苦しめて殺し、恐ろしい義父に唯一愛される弟への嫉妬と憎悪を克服して、弟を精一杯守り抜くことが第3の試練の意味か。映画の中で嫉妬と憎悪が描かれる場面はないが、オフェリアの心境を想像すればむしろ無い方がおかしい感情だ。

地下の王国は実の父親が王で、母親が妃。弟を守ろうと思うほどに成長してこそ初めて堂々と両親の前に立つことができ、温かく迎え入れられ、姫と称えられる権利がある。
最後にイチジクの木に花がつく。実は結ばなかったが、現実逃避に溺れずに想像力を使って成長できたことの象徴かもしれない。


現実に起こったことだけを見れば、戦禍の果てに不幸な少女が想像で自分を慰め、その果てに虚しく命を散らしたという実に後味悪い映画になるが、ファンタジー描写を考察していけば、辛い現実の中で想像力を武器にして不幸な境遇からも自分を成長させていった少女の物語になるというわけか・・・。

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大分放置しておりましたが、現在、鋭意製作中であります。twitterで時折呟いていますので、そちらを覗くと生存確認ができるかと・・。

時に、来る10月22日(金)~24日(日)に女子美術大学にて行われる女子美祭に、現在制作中の作品を出品することになりましたので、この場にてお知らせ致します。
洋画学科4年 大友直子です。
場所は8号館3階奥の834教室になるかと思われますが、変更があればこちらにて告知させていただきます。


*19日追記
展示場所は8号館3階奥の廊下になりました。よろしくお願いします。

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18・19日に行われる女子美オープンキャンパスに私の作品が少数展示されることになりました。8号館3階正面廊下にて展示中です。

昨日前期の採点が終了し、少し息を抜いています。ここに掲載する作品も増やしていく予定です。

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